2020/06/18
質的研究 質問項目。テーマとの関連が大切
質問項目を作るにあたっては、インタビューのテーマ(インタビューで明らかにしたいこと。つまり、質的研究の素材となる内容)との関連が大切です。
関連が薄い、または乖離し過ぎている場合、そのインタビューからは得るものが少なくなってしまいます。
看護学研究を例に挙げますと、
を明らかにしたい場合は、これをテーマとして、さまざまな角度から考えて質問項目を準備する必要があります。
・退院後の生活の在り方について、患者にいつ聞く機会があるか
・患者と患者家族との希望の違いを、どのように理解しているか
こういった質問であれば、テーマに関連していることが分かります。
いっぽうで、
・介護保険手続きの効率化のために行っていること
こういった質問項目は、(質問の投げかけ方にもよりますが)テーマから微妙に離れており、これらの質問をしても、おそらくインタビュイーの発言はテーマに近づいていかないのではないかと思います。
テーマが先か、質問項目が先か
質問項目の作成に当たっては、まずはインタビューのテーマを決めてから作るのが常道です。テーマを決めずに質問項目を作ろうとすると、無軌道になってしまいがちになるからです。
ですが反対に、質問項目にするかどうかを問わず、純粋に聞きたいことを、数を挙げて、その中からテーマにつながるものを選択したり、少し質問の仕方を変えてテーマにつながるようにするなどの方法も、案外、作りやすいのではないかと思います。
ぜひ、やりやすいほうで質問項目をお作りください。
逐語録の作成、コード化・カテゴリ化まで
https://www.osaka-p.com/tape/interview.html